沖縄風水アカデミーでは、沖縄の集落や住居、墓、石獅子、石敢當などの建築物を調査して、伝統的な風水を現代に応用した住宅設計などを提案してきました。
また、古文書の調査研究では、琉球王朝時代の風水師の教科書と考えられていた與世永家文書「風水書」を解読することによって、蔡温らが用いた風水術(首里城の正殿と浮道の向き、久米島小港松原墓の立地など)を明らかにすることができました。
これらの研究成果は、2022年に拙著『「沖縄風水学」入門』において既に公開しています。
この度、私が特別研究員となっている沖縄国際大学南島文化研究所におきまして、下記の通り沖縄の風水に関する研究成果を発表する機会をいただきましたので皆様にご案内いたします。
第229回シマ研究会「蔡温の風水術」
■日時 2025年1月27日(月)16:20~17:50
■場所 沖縄国際大学 13号館1階 会議室(今回は対面形式での開催となります)
■講師 岡 美治 特別研究員(沖縄風水アカデミー代表)〔芸名:和来龍(わらいりゅう)〕
■司会・コメンテーター 崎浜 靖 所員
■概要
一般に知られている風水には風水占いやインテリア風水があるが、ここでは琉球王朝時代の三司官であり風水師でもあった蔡温が行った風水についてとりあげる。蔡温は、儒教倫理によって人民の意識改革を図り、風水を工学技術として用いることで国土のインフラ整備と経済発展を計画した。それは、森林資源や環境を重視した持続可能な経済政策でもあった。「彼はどんな風水を学んだのか、なぜ風水を工学技術として応用しようとしたのか、どのような工夫を施したのか、その結果はどうだったのか、現代にも役立つものがあるのか」などについて発表する。
■対象 学生・教職員・特別研究員・一般
参加無料 / 来場申し込み 不要